こんにちは、あおありです。

マイケルジャクソンはどうしてこんなに有名なんだろう?
ちょっと聞いてみようかな。

マイケルをガチで聞くとめちゃくちゃハマるよ!
ファン歴20年の私が、とっておきの12曲を選んだよ♫
この記事では、マイケルファン歴20年の私が100曲以上の中から厳選した「あなたをマイケルジャクソンのとりこにする曲」を12曲紹介します。
Embed from Getty Imagesマイケルの音楽とパフォーマンスは、時が経っても色褪せることなく、世界中を魅了しています。
そのなかでも、一度ハマると抜け出せない、ひときわ強い魔力を持ったナンバーが存在します。
聞いてしまったが最後、あなたは一生マイケルの魅力に取り憑かれることになるでしょう。
あなたの生活は以下のように変貌します。
上記を永久に繰り返すことになります。
マイケルに人生を乗っ取られたくない方へ。今から紹介する楽曲に遭遇したら今すぐ逃げてください。
参考記事 マイケルジャクソンのビートイットは「命を大事に」という優しさ
「全部知っているよ〜」という方は、残念ながらもう手遅れです。
マイケル沼の地縛霊として残りの人生を全うしましょう。
今回紹介する曲は以下のとおりです。
では、順番に紹介します。
一度捕まったら最後…無限に脳内再生されるビート
まずは思わず体が動いてしまう、頭の中から離れない強力なビートをもつ2曲
Billie JeanとWanna Be Startin’ Somethin’です。
Billie Jean
Billie Jeanは1982年のアルバム「Thriller」に収録された、マイケルの代表曲。
この曲の何が凄いのか?
一言でいえば超カッコいい!!
全ての要素が完璧に調和したサウンドから、雷に打たれたような衝撃を感じるでしょう。
この曲を作曲したマイケル自身も、Billie Jeanのビートに夢中になりました。
参考記事 マイケルが車に乗りながらBillie Jeanのビートを考えていると、車が燃えた

私も飽きるほど聞いているはずなのに、イントロが流れるとテンションが上がって聞き入ってしまいます。
Billie Jeanは楽曲だけでも十分魅力的ですが、パフォーマンスをみると一層釘付けになります。
Embed from Getty Imagesまるで何かに憑依されたかのように踊るマイケル。
when I’m dancing, I’ve felt touched by something sacred.
In those moments, I’ve felt my spirit soar
and become one with everything that exists.僕は踊るとき、何か神聖なものに触れられたように感じてきた
マイケルジャクソンの詩 “The Dance”より
そのとき、僕の魂が舞い上がり、
全ての存在と一つになったように感じてきた
ダンスは本来、人間の祈りを神に伝える呪術的なものでした。
マイケルにとってダンスはただのパフォーマンスでなく、自分を超えた大きな存在とつながり、それを体現する手段でもあったのです。
ビリージーンのダンスについて、マイケルは「音楽に命じられるままに創った」と語っています。
僕があのダンスを創るのではない。実際はダンスが自らを創り上げている。
マイケルジャクソン
ダンスは解釈だ。あなたは音楽の伴奏になる。
ビリージーンのベースになるとき、僕はあのステップを踏まずにいられなかった。
なぜならベースが僕にそれを命じたからだ。
Billie Jeanのステージパフォーマンスは、「ムーンウォークがすごい」だけではありません。
マイケルが我を忘れ、自ら楽器となり、見えない力に突き動かされて音楽を体現している姿に圧倒されるでしょう。
関連記事 Billie Jeanの解説
Billie Jeanのダンスは、現在でも多くのアーティストに影響を与えています。
韓国の人気グループ「BTS」が2020年に大ヒットさせたDynamiteという曲で、Billie Jeanのダンスが多く使用されています。
- 髪をとかす仕草
- 片足を上に蹴り上げる動き
- ムーンウォーク
その他にもマイケルの動きを真似た振り付けが多数あります。
Wanna Be Startin’ Somethin’

Wanna Be Startin’ Somethin’は1982年のアルバム「スリラー」収録曲です。
明るく元気な気持ちにしてくれる、躍動感に溢れたナンバー。
人類発祥の地であるアフリカのスタイルを全面に取り入れたこの曲は、「命のパワー」「生きる喜び」といった生命の根源を表現しています。
体の奥底からエネルギーが湧いてきて、曲の最後にはピョンピョン飛び跳ねたくなっているでしょう。
関連記事 Wanna Be Startin’ Somethin’の”Makoosa”の意味は「ダンス」
アウトロの「ママセーママサーママ、ク、サ!」は、歌姫リアーナが2007年に発表した曲「Don’t Stop The Music」にサンプリングされました。
ワールドツアーでは毎回冒頭に使用され、「マイケルと世界中のファンをつなぐ」重要な役割を果たしていました。
Embed from Getty Imagesツアーの公演場所には、言語も文化も違い、政治的に安定していない地域も含まれます。
何万人もいる観衆の中には連れて来られただけ、乗り気でない人もいたでしょう。
しかしマイケルがひとたびWanna Be Startin’ Somethin’を歌えば、すべての観客が一発で盛り上がり、みんなが一つになります。
Wanna Be Startin’ Somethin’は会場の空気を温め、マイケルと観客が一つになるための「触媒」でした。

マイケルの音楽には国境も、言葉の壁も時代の隔たりもない。
そう感じさせてくれる作品がWanna Be Startin’ Somethin’です。
人生を変えたいあなたの背中を押してくれる3曲
お次は、あなたの背中を押してくれるメッセージソング3曲。
Man In The Mirror, Keep The Faith, On The Lineをご紹介します。

マイケルのメッセージソングといえば、We Are The World, Heal The World, Earth Songなど、
「世界平和」「差別をなくそう」「子供たちを救おう」など、社会的なテーマが有名です。
ここで紹介するMan In The Mirror, Keep The Faith, On The Lineは、一人一人の生き方に訴えかける、よりパーソナルなメッセージソングです。
Man In The Mirror
世界をもっと良くしたいなら、まず自分から変わろう
Keep The Faith
自分の信じる道を突き進もう
On The Line
成功したいならリスクを取ろう
3曲とも、どこかで聞いたことのある正論です。
これだけ読んでも「まあそうなんだけどね。」と思うでしょう。
しかし、実際にマイケルの歌声を聞くと感銘を受け、心に刺さります。
なぜなら、マイケル自身が自分の弱さや不安を含めて全てをさらけ出し、真正面から必死で訴えているからです。
マイケルは過去の栄光の上にあぐらをかいて、上から目線で説教する人ではありません。
自身も自分の弱さや社会の不条理に苦しみながら、何度も立ち上がり、前へ進んでく、つねに完全燃焼の人生でした。
- 自分の弱さに嫌気が差したとき
- 仕事が辛いとき
- 人間関係に悩んでいるとき
- 一歩先に進む勇気が欲しいとき…
人生のあらゆる場面で、この3曲はあなたの苦しみを受け止め、そっと背中を押してくれます。
そうなれば最後、あなたはマイケル無しの人生など考えられなくなるでしょう。
Man In The Mirror
Man In The Mirrorは1987年のアルバム「Bad」収録曲です。
当時2作目のアルバムをヒットさせていたホイットニー・ヒューストンのスタイルに影響を受けたと言われる、感動的で力強いゴスペルソングです。
プロデューサーのクインシー・ジョーンズはMan In The Mirrorのデモを聞いて、「ここ10年聞いた中で一番いい曲だ」と言ったそう。
参考記事 Man In The Mirror誕生エピソード(Bad制作ドキュメンタリーより)
この曲を聞くと、なんとも言えない懐かしさ、包み込まれているような安心感を得られます。
If you wanna make a world a better place
Take a look at yourself and make the change世界をもっと良い場所にしたいのなら
Man In The Mirrorの歌詞
自分自身を見つめ、変えよう
Man In The Mirrorを作詞したのは、バックコーラスにも参加しているサイーダ・ギャレット。
「自分を変えよう」というメッセージだけでなく、
- 孤独な葛藤
- 風に吹かれるままに漂うはかない魂
- 壊れた心
- 色あせた夢
が描かれている歌詞がリアル。
「ありふれた日常の中で起きる心の変化」が短い歌詞に凝縮されています。
As I turn up the collar on
My favorite winter coat
This wind is blowin’ my mind
お気に入りの冬コートの襟を立てると
今度は心の中を風が通る
主人公は衣食住に困っていない。
寒さをしのぐ服も、暖かい家もある。
分厚いコートの襟を立てれば、首周りに入ってくる冷たい風をブロックできる。
でもなぜだろう、今度は心の中に風が入ってきた
I see the kids in the street
With not enough to eat
Who am I, to be blind pretending not to see their needs
道端にいる子供をみた
十分な食べ物もない
僕は誰だ?
彼らが困窮しているのに、見えない振りをしている
自分ひとりが努力したって、世界の現状は変わらない。
だからこのままで良いんだ。
いや、待てよ。これは僕の本心なのか?
子供たちが飢えて弱っていく姿を目にして、正気でいられるのが本当の自分なのか?
違う。本当は凄く悲しくて、心が痛いんだ。
困窮している彼らから目を背け、気にかけていない振りをしているのは、偽物の自分なんだ。
そういった心情の変化が歌詞から読み取れます。

ただメッセージを主張するだけでなく、
そこに至るまでの過程も丁寧に描かれているよ
Man In The Mirrorのステージパフォーマンスはとても情熱的です。
Embed from Getty Images曲のラストで、高速スピンのあと、膝から崩れ落ち、もう一度立ち上がります。
そして何万人もの観客に向かって「立ちあがろう!みんな!分かるだろ!」と強く呼びかける。
この表現の意味について、マイケル本人からの説明はありません。
私には、マイケルの頭の中でステージの床が鏡になっていて、「鏡の中にいる自分に強くぶつかっている」ように見えます。
まずはマイケル自身が自分に対して「変わるんだ」と呼びかけ、気合をいれてから観客の方を向き、パワーを届けているのではないでしょうか。
マイケルのワールドツアーでキーボード演奏を担当し、彼のパフォーマンスを後ろから見てきたグレッグ・フィリンゲインズは、印象的なパフォーマンスに「Man In The Mirror」を挙げました。
Man In The Mirrorが始まると7万人の観客が一斉に明かりをつける。その景色は忘れられない。
参考記事 マイケルの特別なパフォーマンスは?(グレッグのインタビューより)
Keep The Faith

Keep The Faithは1991年に発表されたアルバム「Dangerous」の収録曲です。
作詞作曲は、Man In The Mirrorと同じグレン・バラードとサイーダ・ギャレットのお二人。
この曲の魅力は
- 滑らかで美しいメロディー
- ゴスペルグループによる壮大なバックコーラス
- 「あなたは素晴らしい力を持っている。自信を持って前に進め。」と何度も励ましてくれる歌詞
などたくさんありますが、一番の魅力は「マイケルのドラマチックな歌声」です。
歌い出しは、自信がなく、ためらい、不安を抱いているように聞こえます。
弱々しく震えていた声はどんどん力強さを増していき、
ラストは全身を燃やして歌っているかのような情熱を感じます。
2番から加わるコーラスも感動的です。
マイケルの熱量に呼応するようにスケールアップしていき、壮大な空気を作り出しています。
Keep The Faithの歌詞は、以下の2つのメッセージを何度も繰り返し伝えています。
僕はみんながパワフルだと信じている。でもみんな全力を尽くさないんだ。
マイケルジャクソン自伝, MOONWALKより
あなたの心は、自分が望むものを何だって得られるくらいパワフルなんだよ。
全身全霊でみんなを励ましてくれる感動的なこの曲。
きっとあなたの心の傷を癒し、一歩前へ進む力を与えてくれるでしょう。
参考記事 マイケルジャクソンのKeep The Faithが心に刺さる理由
On The Line
On The Lineは1995年のアルバム「HIStory」のアウトテイクです。
2004年発売のThe Ultimate Collectionに収録されました。
Spotifyなどのサブスクサービスでは配信されていませんが、iTunes Storeでは255円でダウンロードできます。(参考:ソニー公式ページ)

ふわっと甘くて優しいバラードで、マイケルは一語一句をゆっくり丁寧に歌っています。
凝り固まった緊張を少しずつほぐしてくれるようなサウンドに癒されます。
しかし、やさしい曲調に対し、歌詞はとても現実的で厳しい。
曲のタイトル「On The Line」は「危険にさらされて」という意味。
「成功したければ、リスクを取らなければいけないよ」というメッセージが込められています。

Nothing good ever comes easy
All good things come in due time
簡単に出る成果なんてない
良い結果は全て苦しみの末にやってくる
Don’t waste your time on the past
It’s time you look to the future
過去にこだわって時間を無駄にするな
今は未来を見る時だ
Gotta put your heart on the line
If you wanna make it right
You’ve got to reach out and try
君の心を危険にさらしなさい
成功したければ
手を伸ばして、挑戦しなければいけないよ
On The Lineの歌詞より抜粋
何か新しいこと、困難なことに挑戦する時は、「失敗するかも」「恥をかくかも」「今あるものを失うかも」「傷つくかも」という不安が生じるかもしれません。
でも、リスクを取って挑戦しなければ、成功する未来は無い。

現実的で厳しい言葉です。
しかし優しくて癒される歌い方なので、スッと頭に入っていきます。
気持ち良すぎてパラレルワールドに強制連行
マイケルの歌声には、聞いた人をリラックスさせる「1/fの揺らぎ」があるのだとか…
専門的なことは分かりませんが、マイケルのバラードを聞くと深い癒しが得られ、
今まで見たことがない美しい景色を見せてくれることは確かです。
私が厳選した5曲、
- Rock With You
- Someone In The Dark
- Liberian Girl
- Butterflies
- Speechless
これを聞けばあなたも天国に連れていかれるでしょう。
Rock With You
Rock With Youは1979年に発表されたアルバム「Off The Wall」の収録曲です。
心地よいドラムのビートに、程よく色っぽいスムーズな歌声が映えます。
マイケルの声は太陽の光を受けてキラキラかがやく水面のよう。
シンプルだけど非の打ち所がない名曲です。
この曲を聞いた瞬間に「これは一生聞き続けることになる」と思いました。
いつ聞いても素晴らしいし、リラックスできます。
あのスーパー歌姫:ビヨンセも「お気に入りの曲」と、マイケルのテレビ特番(The One)で絶賛していました。
Someone In The Dark

Someone In The Darkは、1982年にリリースされた映画E.T.のストーリーブックアルバム「E.T. the Extra-Terrestrial」に収録されました。
しかし、諸事情あってすぐに発売中止され、入手困難に。
その後長い時を経て2004年にThe Ultimate Collectionに収録され、再び聞けるようになった経緯があります。
Spotifyなどのサブスクサービスでは配信されていませんが、iTunes Storeでは255円でダウンロードできます。(参考:ソニー公式ページ)
Someone In The Darkは、映画E.T.のストーリーにインスパイアされた曲です。
1982年に上映された世界的に有名なSF映画。
監督は「インディ・ジョーンズ」「ジェラシック・パーク」などで有名なスティーヴン・スピルバーグ。
地球に取り残された宇宙人「E.T.」と少年エリオットの交流などを描く。
1人で夜空を見上げ、宇宙に帰ってしまったE.T.を思う主人公エリオットの気持ちをイメージした歌。
伸び伸びと透き通るマイケルの声は優しく、ほっとします。
星がまたたく夜空をイメージさせる伴奏も美しい。
冷たい夜の空気のなかで、じわじわ暖かくなる心を感じます。
参考記事 Someone In The Dark – 歌詞の和訳
マイケルが亡くなってから、この曲に発表当初と異なる意味合いを感じるファンもいるかもしれません。
マイケルと親しい友人だったブルック・シールズは、2009年7月に行われたマイケル追悼式でのスピーチを、このように締めくくりました。
“Today, although our hearts are aching, we need to look up where he is undoubtedly perched in a crescent moon, and we need to smile.”
いま、私たちは心が痛い。しかし上を向かなければいけません。
そこには間違いなく、三日月の上に腰掛けたマイケルがいます。
みなさん、上を向いて、微笑みましょう。

Someone In The Darkは、三日月の上に腰掛けたマイケルが「僕たちは離れ離れにならないよ。一緒に世界を歩いていくよ。」と語りかけてくれているようにも聞こえます。

じ〜んと来ちゃう…
Liberian Girl

Liberian Girlはは1987年に発表されたアルバム「Bad」の収録曲です。
落ち着いたエスニックなサウンドにマイケルの甘くて情熱的な歌声が映える、とってもロマンチックな作品。

これで落ちない女はいない
曲の最後、”I love you Liberian girl”の歌唱は圧巻です。
たった一つの単語 ”girl” を聞くだけで、足元から髪の毛までゾワッと鳥肌が立ちます。
Liberian Girlのミックスを手がけたブルース・スウェーデンは、この作品で「自分だけが見える想像上の音(sonic fantasy)」を具現化したと語りました。
Sonic fantasy means creating a soundscape that exists only in your imagination. That only you can see.
sonic fantasyとは、自分の想像上にしか存在しない音の景色を作り出すことだ。自分にしか見えないものをね。
So I could see these incredible soundscapes, and I thought… Liberian girl is a perfect example.
そうすると、素晴らしい音の景色を見ることができるんだ。Liberian Girlはその完璧な例だと思った。
ブルース・スウェーデン ドキュメンタリー”Bad25″より
Liberian Girlは、「聴覚と視覚」「現実と想像」の境界を超えた世界で作られたのです。
参考記事 Liberian Girlのエピソード(Bad制作ドキュメンタリーより)
Butterflies

Butterflies は2001年に発表されたアルバム「Invincible」の収録曲です。
優雅で繊細、かつ多彩な表情を見せてくれるナンバー。
蝶々の群れがフワフワ飛んでる映像、そして花に止まった蝶がゆっくり羽を広げたり閉じたりする映像が、頭の中に広がります。
低いトーンの歌い出しから、どんどんハイトーンになっていくドラマチックな歌声も素晴らしい。
アイスランドの歌手、ビョークは、インタビューでこの曲を絶賛していました。(原文はこちら)
I listen to Butterflies off your last album all the time. You are a true artist!
あなたの最新作の”Butterflies”をいつも聞いてるわ。あなたは本物のアーティストよ!
ビョーク
Butterfliesの歌詞は、抑えきれない片思いの切ない気持ちを表現しています。
タイトルは、英語の慣用句 “get butterflies in (one’s) stomach” に由来します。
get butterflies in one’s stomach
直訳すると「胃の中に蝶がいる」
「〔不安・緊張・焦燥・切なさなどで〕胸がざわめく感じ」を意味する。
全体的にスローでキレイめだけど、パーカッションのパンチがいいスパイスになっています。

甘辛のバランスが取れたサウンドで、飽きがきません。
Speechless

愛らしい天使達が、楽しそうに飛び回っている
そしてこちらに微笑みかけている…
天国…? ここは天国ですか?
私はいつの間に三途の川を渡ったのですか?
いいえ違います。あなたはSpeechlessという曲を聞いているだけです。
Speechlessは2001年に発表されたアルバム「Invincible」の収録曲です。
タイトル通り、この曲を説明するのに言葉は要りません。
魔法のような旋律があなたを天国に連れていってくれるでしょう。
このまま時が止まってほしい、幸せなため息がでる瞬間を閉じ込めたような作品。

なぜこの曲の知名度が低いのか私にはまったく理解できません。
私事ですが、結婚式の入場曲として使わせていただきました。

不思議ワールドに囲まれて迷子
最初聞いた時は、
- クセが強すぎる
- 訳が分からない
- どういう構成?
こう感じて呆然としていたのに、何度も聞きたくなる。
そして聞くたびに愛が増していく罪深い2曲を紹介します。
In The Closet
In The Closetは1991年に発表されたアルバム「Dangerous」の収録曲です。
マイケルの曲は「世界中のみんなに好かれる」ポップ路線が多いです。
そのなかでIn The Closetは異色のアングラ感を放っており、ある意味目立ちます。

え、これどういう気持ちで聞けばいいの?
と戸惑うでしょう。
- 謎めいた女性の囁き声
- 不規則な物音(ガラスが割れる音、ハンガーが揺れる音?、ドアが開閉する音)
- マイケルのビートボックス、ハミング、吐息、そして艶かしい声…
- 見てはいけない現場を見てしまったかのような、背徳感
- なんだか不安になる音程のサビ
- アップテンポでもスローテンポでもない、どっちつかずな歯がゆいビート
これらは全てマイケルの罠です。
何度も聞いているうちにクセになり、たまらない魅力を感じるでしょう。
参考記事 マイケル史上最もイケない曲!? In The Closetの解説
Heaven Can Wait

Heaven Can Wait は2001年に発表されたアルバム「Invincible」の収録曲です。
間奏がほとんどない構成で、絶えずフワフワ揺れているようなサウンドに包まれます。
薄暗くミステリアスな雰囲気ですが、マイケルの歌声は気品に溢れてゴージャスです。
これらの要素がたまらなくて、年々好きになっていきます。

この「カッ」は、ダンサーが喜ぶ音だね
そしてこの曲、発表から20年以上経過した2022年、TikTokをきっかけに再注目されたんです!
正確な経緯はわかりませんが、“No Guidance”というグループがこの曲のアカペラ動画をアップしたことがきっかけと考えられます。
TikTokという新しいメディアを通じてHeaven Can Waitを初めて知るリスナーが増え、Apple MusicやSpotifyのチャートにランクインする現象が起きました。

発表から20年以上経ってもフレッシュで魅力的なこの曲、要チェックです
まとめ:「没入感」と「超越」
この記事では「中毒性のあるマイケルジャクソンの曲」を、私の独断と偏見で厳選しました。
これらの共通点は、「没入感」と「超越」を体験できて、マイケルを近くに感じられることです。
没入感とは
音楽の世界にどっぷり浸かって、夢中になる感覚
超越とは
「自分自身」という小さい存在から抜け出し、世の中の騒がしさから逃れ、時間と場所の境界が消える感覚。
スポーツやクリエイティブな分野では「ゾーンに入る」とも言われる。
多くの人にとって、マイケルは「遠い世界に住んでいる、謎が多い存在」です。
- 時代が違う
- 国も言語も違う
- 歌とダンスのレベルが違う
- 生き方が違う
- 生活水準が違う
さらに「マイケルの異常性」を強調するマスコミの報道によって、ますます人間離れしたイメージを持たれています。
マイケルが色々な意味で一般人とかけ離れているのは否定できません。
しかし、彼も私たちと同じように悩み、苦しみ、怒り、葛藤している人間の1人でした。
そして、パフォーマンスを通じてその内面を誰よりもさらけ出しています。
マイケルが制作するとき、レコーディングするとき、世界各国のステージに立つとき
毎回全身全霊で、命懸けで、全てを出し切っていました。
Embed from Getty Imagesだからこそ、時代も国境も文化も超えて今でも多くのファンが存在するのです。
今までのイメージを取り払ってマイケルの声を聞いたら、「彼の方からグイグイ距離を詰めて話しかけてくる」ように感じるでしょう。

誤解されることも多いマイケル。
この記事で紹介した曲を通じて、マイケルとの距離が少しでも縮まると嬉しいです。
コメント
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ありがとうございます!!