こんにちは。あおありです。
この記事では、1983年に発表されたマイケル・ジャクソンの楽曲「Wanna Be Startin’ Somethin’」の魅力をさまざまな角度から掘り下げます。

Wanna Be Startin’ Somethin’って有名な曲なの?

知らない人も多いけど、世界一売れたアルバム「スリラー」の1曲目で
ワールドツアーの冒頭に必ず選ばれた。マイケルにとって大事な曲だよ

どんな曲なの?

とにかくテンションぶちあがって病みつきになるよ
Thriller, Beat It, Billie Jeanなどの超有名曲と比べると、一般的な知名度はあまり高くありません。
しかしマイケルとファンにとって思い入れが強く、絶対に外せない曲です。
そんなWanna Be Startin’ Somethin’の魅力について、以下の3つの視点から掘り下げます。
病みつきになるリズムの秘密

エネルギッシュでリズミカル、ワチャワチャ楽しいWanna Be Startin’ Somethin’。
熱気あるリズムに病みつきになります。
作曲したのはマイケル。1979年のアルバム「オフ・ザ・ウォール」製作中のことでした。当時あえてプロデューサーには聞かせず、温存していたのです。
最初に作った曲は”Startin’ Something”だった。Off The Wall製作中に僕が作曲したけど、クインシーにはアルバム候補曲として明かさなかった。
The first song I had was “Startin’ Something,” which I had written when we were doing Off the Wall but had never given to Quincy for that album.
Michael Jackson, MOONWALK
数年後、この曲は1982年「スリラー」で日の目を見ます。アルバムのオープニングを飾る重要なポジションに配置されました。
ライブバージョンやカバー、リミックスなどで多様な表情が楽しめることも大きな特徴。アレンジ次第で印象が大きく変わり、何度聴いても新しい魅力を発見できます。
アフリカ音楽はマイケルのルーツ

Wanna Be Startin’ Somethin’は、マイケルの楽曲中で最も「アフリカ味」を感じる作品です。
アルバム「スリラー」は、前作「オフ・ザ・ウォール」よりも幅広い音楽ジャンルが取り入れられました。
- ポール・マッカートニーとのデュエット「The Girl Is Mine」
- Beat Itの見せ場、エディ・ヴァン・ヘイレンのギターソロ
- TOTOメンバーが作り出すAOR(アダルト・オリエンテッド・ロック)的サウンド
マイケルは意識的に白人アーティストの感性やロック要素を取り込み、より多様なリスナー層を獲得します。
一方で、「自分の原点はアフリカにある」という意識も大切。
アメリカで生まれ育った黒人の多くは、アフリカを訪れたことがありません。それでも、自らの故郷を忘れてはいけない。彼は次のように語っています。
私たちはここ(アフリカ)から来たことを、黒人たちに絶対に忘れてほしくない。もし忘れてしまったら、本当に道に迷ってしまう。覚えておいて欲しいんだ。
“I don’t want the Blacks to ever forget that this is where we come from. And if we forget, it would really get lost. I want us to remember.”
Vogel, Joseph. Man in the Music: The Creative Life and Work of Michael Jackson (English Edition) (p. 116). Kindle Edition.
どんなに世界的な成功しても、どれほど多様な音楽を取り入れても、アフリカとの強い絆は忘れない。その誇りと決意が、Wanna Be Startin’ Somethin’のリズムとエネルギーに表れています。
マイケルはアフリカの王族だった?
1992年2月、マイケルは自らのルーツを訪問するため2週間のアフリカ旅行に出発。
行き先はガボン共和国、コートジボワール、エジプト、タンザニア、ナイロビなど。
現地の人々は「帰ってきた家族」のようにマイケルを大歓迎し、温かい交流を楽しみました。
なかでも驚きなのが、コートジボワールの村クリンジャボーでの出来事。
マイケルの祖先がこの地域に住むアグニ族にいる可能性があることから、酋長がマイケルを正式に王族に迎え入れることを決意。厳粛な式典で「サニの王」の冠を授かりました。 (参考:The forgotten story of when Michael Jackson was crowned king-in-waiting in Cote d’Ivoire/Sanwi kingdom mourns passing of a prince)
史上最高の売り上げを記録した「スリラー」のオープニングを飾り、ワールドツアーの冒頭で必ず使用したところに、マイケルの強い思い入れを感じます。
シンプルかつ奥深いサウンド
Wanna Be Startin’ Somethin’のサウンドは分かりやすくノリやすい一方で、非常に多くの音が複雑に重なった奥深い構成です。
ベースはとてもシンプルでありながら、
このように異なる性質を持つたくさんの音が、一体感を持って融合しています。

AIや録音技術が発達しても、このセンスを再現するのは難しいでしょう
- 時代
- 文化
- 言語
これらの壁を軽々と飛び越え、誰でも直感的に楽しめる。聴けば聴くほど新しい発見がある。
親しみやすさと奥深さの両立が、この楽曲の最大の魅力です。
全身で歌うマイケル
Embed from Getty Imagesマイケルは、声だけでなく体全体を使って歌います。リスナーまで自然と動き出してしまう不思議な力は、全身で表現するダイナミックな姿から生まれるのです。
はじけるフレッシュパワー
若くてキラキラした歌声から、熱気、生命力、パッションが無限にあふれ出す。
ドラムと連動したスピーディーでパーカッシブな歌声が爽快です。
豊かで巧みな表現

乱高下する音階を自在に操り、時に声を裏返したり、セリフっぽく歌ってみたり…スキルおばけな歌唱を、あくまでコミカルで自然に、楽しそうにやってのける。スムーズに繋ぎながら、軽やかに駆け抜けていく。
- 「you’re a vegetable」 のパートで、地を這うように低く沈み込み
- 「lift your head up high」から始まるクライマックスで一気に空へ舞い上がる
ダイナミックで多彩な表情に沼ります。
自然と同化する心地よさ
ヴォーカル全体の流れに着目すると
- 緊張と弛緩の繰り返し
- アフリカ音楽の伝統「コール・アンド・レスポンス」
(「I said you wanna be」「Startin’ Somethin’」のように、呼びかけ・返答の繰り返しのような歌い方) - 波のような強弱のバランス
このようなパターンが、本能に働きかけるグルーブを生み出しています。

- 潮の満ち引き
- 呼吸のリズム、脈打つ心臓
- 月の満ち欠け
自然のリズムと共鳴する歌声で、いつのまにか心地よい空気に包まれます。
ミックスにより違った表情を楽しめる

Wanna Be Startin’ Somethin’にはデモ版、ライブ、カバーなど様々なバージョンが存在します。
それぞれ個性があって聞き比べるのが楽しい🎵
アレンジによってベース、パーカッション、ストリングの強さが変化します。
どの要素を強調するのか、解釈によって違った表情に。
なかでも私がお気に入りのアレンジはこの3つ。
- Immortalバージョン
- Wanna Be Startin’ Somethin’ 2008 with Akon
- ソロデビュー30周年記念コンサートのカバー
Immortalバージョン
2011年に開幕した、シルク・ドゥ・ソレイユとマイケルのコラボ公演 “MICHAEL JACKSON THE IMMORTAL WORLD TOUR” のリミックスアルバム。
こちらに収録されたWanna Be Startin’ Somethin’はドラムの音が強烈でパワフル!
「ダ!ダ!ダン!!」の3連弾が強調されたライブパフォーマンスを連想するアレンジで、テンション爆上がりです。
Wanna Be Startin’ Somethin’ 2008 feat. Akon
2008年発売「スリラー25周年記念盤」に収録されたリミックス版。
セネガル出身のアーティスト「Akon」とのコラボで、おしゃれに大胆に生まれ変わったWanna Be Startin’ Somethin’が楽しめます。
なんといっても、当時のマイケルが新しく録音したヴォーカルが聞ける!!熱い!!
参考 25周年記念盤用追加収録曲の詳細情報UP!(ソニー公式サイトより)
残念ながら、マイケルの生前最後にリリースされたシングルでもあります。
ソロ活動30周年記念コンサート
2001年に開催された「マイケルソロ30周年記念コンサート」
マイケル本人のパフォーマンスはもちろん、彼を愛するビッグアーティストのパフォーマンスにも注目です。
マイア、アッシャー、ホイットニー・ニューストンが歌うWanna Be Startin’ Somethin’は、アフリカテイストに全振り。
出演者全員の個性がぶつかり合い、にぎやか&カオスで楽しいショーです。
ファンとつながるパフォーマンス
Embed from Getty ImagesWanna Be Startin’ Somethin’はマイケルのツアー冒頭で必ず使用され、長年重要なポジションを担ってきました。
Victoryツアー(1984年)からHIStoryツアー(1996年)まで、波瀾万丈だったマイケルの人生。
- キャリアの絶頂
- 心身ともに厳しい時期
どんな時もこの曲が始まれば、マイケルと観客が一体となって歌い、踊りだします。
ファンキーでロックなサウンド

CD音源と比較してテンポが速く、ワイルドなライブ演奏。
2009年のリハーサル映像を収録した映画「This Is It」のシーンで、マイケルはベーシストに鋭く要求します。
もっと欲しい。いい?もっとファンキーに。
まだ感じ足りないんだ。届いていない。You know I’m gonna want that more, right? It’s funkier.
I’m not feeling that part enough. It’s not there. It should be.
伴奏にとどまらず、観客の身体に響く尖った存在感。これがマイケルの求める基準です。
最も大胆なアレンジは「If you can’t feed your baby」の直前。
音楽もダンスも止まり、完全な無の時間に。
マイケルの合図で演奏が再開する瞬間、張り詰めていた空気が爆発し、会場のボルテージは最高潮に。「静寂」も「喧騒」も自在に操るマイケルのセンスが光ります。
生歌へのこだわり
口パク(リップシンク)が多用される公演であっても、この曲は必ず生歌で披露されました。
原曲より低いキーで歌い、公演ごとに声の調子やアドリブの違いが楽しめます。

息が切れて苦しそうなときも全くダンスを手加減しない
いい意味で狂ってる
表情の変化にも目が離せません。ときに怒りがにじみ出るような鋭い目つきになったり、音楽と一体になって楽しんだり、リラックスした柔らかい表情になったり…何杯でもイケますね。
ダンスは意外にフリースタイル
Wanna Be Startin’ Somethin’のダンスは、基本的にマイケルが歌いながら自由に動き、各ポイントでダンサーと動きをそろえます。
決まった振り付けがあるのは以下のパート。
- イントロ
- “too high to get over” “too low to get under”の印象的な動き
- “You’re Vegetable”パート後の決めポーズ
ラストの「ママセ・ママサ・ママ・クサ」パートは大きな見せ場。
上半身と下半身、別の生き物のような細かい足さばきで観客を魅了します。
ジェームス・ブラウンなど先輩アーティストへのリスペクトが感じられる動きです。
新しい試みが見られるThis Is It
Embed from Getty Images2009年に予定されていた公演のリハーサル映像「This Is It」でも、Wanna Be Startin’ Somethin’は1曲目に抜擢されました。
マイケル定番の流れかと思いきや、これまでの公演と大きく異なる点がいくつかあります。
- 速いテンポ✖️原曲キーで攻めた構成
- これまで省略されてきた2番(you love to pretend that you’re good…)を歌う
- バックダンサーが曲の後半にトースター(床から飛び上がる装置)で登場
- バックダンサーに新しい振り付けが導入されている
この曲にこだわり、進化を続けるマイケルの姿が垣間見えますね。新しく生まれ変わったWanna Be Startin’ Somethin’のパフォーマンス、完成系が見たかったな…
ミステリアスな題名と歌詞の真意に迫る

明るい気分になれるWanna Be Startin’ Somethin’。
きっとポジティブな歌なんだろうと思って歌詞をチェックしたら、なんだか不穏な言葉が並んでいてビックリするかもしれません。
マイケルは大勢の観客の前で、何百回もこの曲を歌ってきました。しかし一度も歌詞の真意を明かしたことはありません。
きっと何かのメッセージがあるはず!!
そう思ってWanna Be Startin’ Somethin’を23年間以上聞き続けた私が辿り着いた、個人的な解釈をここで述べます。
実は、タイトルも謎なんです。
「何かを始めたい」以外の解釈

サビの入りだし「I said you wanna be startin’ somethin’」
CDのブックレットなど多くの媒体で「君は何かを始めたい」と和訳されています。
文字通りの意味だけで良いのでしょうか?
実は違った解釈もできます。
「トラブルを起こす」という意味も
“start something”を辞書で調べてみましょう。
「トラブルを起こす」「喧嘩を始める」という慣用句でした。
文脈によっては文字通り「何かを始める」という意味でも使われます。
そのため “start something”だけでも、
このように全く異なる解釈が成立します。
Wanna Be Startin’ Somethin’はマイケル独自の表現
“wanna”は”want to”の短縮形。通常”want to be”の後には名詞が続きます。
I want to be a star.
私はスターになりたい。
「君は何かを始めたい」なら、You want to start something. と言うのが普通。
間に”be”が入り、動名詞の”starting”が続くのはマイケル独自の表現と言っていいです。

startin’ something’と韻を踏んで
ライブ感が増した印象
さらに、”be”と”starting”の間に関係代名詞が入ると文法的に成立します。
You want to be the one who is starting something.
君は何かを始めている人になりたい
「何かを始めたい」と「何かを始めている人になりたい」は少しニュアンスが違いますね。
「始める」という動作でなく、「始めている人」というあり方に焦点が移ります。
断片的に描かれる苦悩の瞬間

Wanna Be Startin’ Somethin’の前半は、「異常者扱いされる病人」「ウワサ好きの女性」「無計画な妊娠と出産」など、断片的でつながりのないエピソードが続きます。
はじめに登場するのは、主人公と病気になったベイビー。
(baby:恋人、赤ちゃんの2通り想像できます)
I took my baby to the doctor
With a fever, but nothin’ he found
By the time this hit the street
They said she had a breakdown僕のベイビーを医者へ連れて行った
熱があったけど 何も見つからなかった
この噂が町に広がったら
みんな「彼女がおかしくなった」って言ったんだ
3番ではマイケルの代表曲と同名の人物「ビリー・ジーン」が登場。
嘘のうわさで人々を混乱させる様子も、名曲「ビリー・ジーン」の内容と重なります。
参考記事 Billie Jeanの解説|マイケルの代表曲はどのように生まれ、ヒットしたのか
Billie Jean is always talkin’
When nobody else is talkin’
Tellin’ lies and rubbin’ shoulders
So they called her mouth a motorビリー・ジーンはいつもしゃべってる
他のみんながしゃべっていないときに
嘘をふりまき 人に近づく
だから彼女の口はモーターって呼ばれてる
4番では少し趣向が変化。
「無責任に子どもを作ってはいけない」という社会的なメッセージです。
If you can’t feed your baby
Then don’t have a baby
And don’t think maybe
If you can’t feed your baby食べさせてあげられないなら
赤ちゃんを作らないで
多分大丈夫なんて思わないで
食べさせてあげられないなら
1番から3番までは、誰かに攻撃され傷つけられるストーリーが続き、
全体的に「怒り」「いらだち」「苦しみ」といった黒い感情が伝わってきます。
話にまとまりがなく、混沌とした雰囲気です。
動けないからVegetable(野菜)

群を抜いて謎の歌詞がこちら。
You’re a vegetable
君は野菜だ
「野菜って健康に良いし、ほめ言葉??」と思いきや、「取って食べられる」「憎まれる」と続き、よく分からないけど悪口っぽい。
Vegetableを辞書を引いてみると、こんな意味が載っています。
活気のない(人)、単純でつまらない、植物状態の患者(差別的表現)
上記のように「動けない」という状態に着目すれば、サビの歌詞と意味がつながります。
It’s too high to get over
Too low to get under
You’re stuck in the middle
And the pain is thunder飛び越えるには高すぎる
潜り抜けるには低すぎる
君は間に挟まり動けない
その痛みは雷のよう
「高すぎる」だの「低すぎる」だのゴチャゴチャ言い訳をして何も行動を起こさず、不満は溜まる一方。そうこうしている間に食い物にされ、搾取されてしまう。
さらに踏みこんだ解釈をすると、「自ら行動を起こさずに、挑戦、努力、行動する他人の足を引っ張る」人間を風刺しているかもしれません。
現状が辛くて、変わるための努力はせず、本当は耐えられないほどイライラしている。その痛みをごまかすために、他人に嫉妬して意地悪する人…みなさんの周りにもいませんか?
停滞から解放へ向かう結末

苦しみと混沌の中を無限ループするようなストーリーが、曲の最後で一変。
まるで大嵐が晴天に変わるように「真実を明らかにしよう」「自分を信じよう」という明るいメッセージが、マイケルの爽やかな歌声と共に飛び込んできます。
圧力、騒ぎ、嘘、閉塞感…そういった苦しみの状況でも負けないで、自分の価値を信じて強く生き抜こう。というマイケルのメッセージに感じられます。
参考記事 【曲解説】Michael Jackson – Wanna Be Startin’ Somethin’(ブログ「炭酸和訳」様の記事)
自分を信じよう
作品終盤の歌詞は、それ以前と全く違う様相を見せます。
爽やかで、清らかで、明るくポジティブ。これまでのモヤモヤがスッキリ浄化されて爽快です。
Lift your head up high
And scream out to the world
I know I am someone
And let the truth unfurl
No one can hurt you now
Because you know what’s true
Yes, I believe in me
So you believe in you
Help me singing
頭を高くあげて
世界に向けて叫ぼう
自分はすごいヤツだって分かってる
真実を明らかにしよう
もう誰も君を傷つけられない
本当のことが分かったから
そう 僕は自分を信じる
だから自分を信じろよ
一緒に歌おう
苦しみ・しがらみ・障壁を乗り越えて大空へ羽ばたこうとするマイケルの魂がこのパートに現れています。
アルバム「スリラー」の制作は、前作「オフ・ザ・ウォール」の評価が目標に届かなかった悔しさから始まりました。
グラミー賞で主要部門を逃した夜、マイケルは1人で大泣きし「業界を見返してやる」と決意。
「歴史上最も成功するレコード」を目指します。
しかし当時の音楽業界は勢いを失いかけていました。レコードの売り上げは下降気味で、若者たちの間では音楽よりもゲームが流行。
そんな時代背景もあり、マイケル本人とわずかな側近以外は「スリラーが世界一のアルバムになる」なんて夢にも思いませんでした。マイケルの挑戦をバカにした人もいるかもしれません。
- 人種の壁
(白人スターの記録を黒人が塗り替えるとは誰も想像しなかった) - チャイルドスターの栄光
(世間では10代の「かわいいマイケル」の印象が強く、かえって障壁になっていた) - 音楽業界の衰退
そんな壁など相手にせず、実力で突破してやる!!世界一のエンターテイナーになる!!
そう高らかに宣言するマイケルの姿がこのパートから感じられます。
ワールドツアーでWanna Be Startin’ Somethin’を歌うたび、マイケルはこの気持ちを奮い立たせ、観客を勇気付けていたのでしょう。
マイケルは、情勢が安定していない国も積極的に訪れてライブを行いました。
貧困、厳格な宗教、不自由な社会、差別…厳しい環境下で夢をあきらめてしまう人もいる。
そんな人たちがマイケルの姿を見て「自分もチャレンジしよう!世界を変えよう!」と前向きになれるきっかけを得たのかもしれません。
意味なんてない。歌おう!

Wanna Be Startin’ Somethin’のラストは謎の呪文「ママセ・ママサ・ママ・クサ」の無限リピート。
レコーディングに参加したヴォーカルグループ”Waters”のメンバーは、ドキュメンタリーで当時の様子をこう語っています。
As a matter of fact I asked what “mama se mama sa ma makossa” meant, “oh, don’t mean nothing, Just sing it”
実は「ママセママサママクサ」の意味を(マイケルに)聞いたら「意味なんてない。歌って!」と言われた。
ドキュメンタリー「Thriller40」Oren Watersインタビューより
この呪文には、元になったフレーズが存在します。
それは、マヌ・ディバンゴというカメルーンの歌手の作品“Soul Makossa”の歌い出し。
🎵 オリジナルの歌詞(Soul Makossa)
mama ko mama sa maka makossa(ママ コ ママ サ マカ マクーサ)
🎵 マイケルの歌詞(Wanna Be Startin’ Somethin’)
mama se mama sa ma makossa (ママ セ ママ サ ママ クサ)
マイケルはオリジナルの歌詞を変えているので、もはや意味なんて分からないのです。
一説によると「makossa」には「ダンス」という意味があるとのこと。力強いリズムに回帰するラストは「人生色々あるけど、とにかく踊ろう!楽しもう!」というシンプルなメッセージかもしれません。
まとめ
この記事では、1982年に発表されたマイケル・ジャクソンの楽曲「Wanna Be Startin’ Somethin’」の魅力を深掘りしました。
マイケルをもっと楽しめる手助けになれば幸いです🎵


コメント
記事を拝読させていただきました。
ワナスタをリズム・ルーツ・パフォーマンス・歌詞と多角的に掘り下げており、単なる楽曲紹介にとどまらない読み応えがありました。
聴き慣れた曲でも新たな発見があり、改めてじっくり聴き直したくなる素晴らしい記事でした!ありがとうございました。
一点申し上げるとすれば、THIS IS ITのワナスタは原曲からマイナス1のキーだと思います。
はじめまして。コメントありがとうございます。
渾身の記事を楽しんでいただき幸いです。
TIIはマイナス1なんですね!
私自身、あまり音楽に詳しくないのでちゃんと判定できておりませんでした。
ご指摘ありがとうございます!